あなたは、このクイズに正解できますか?
いきなりですが、あなたに“問題”を出します。
Q.MLB(メジャーリーグベースボール)で、試合にまったく出ないのに、毎年20億円も稼いだ人がいました。さて、それは一体、誰でしょう?
年俸20億円で契約した選手が、ケガで試合に出られなかった、という話ではありません。この人物は、毎年約20億円もの年俸をもらい、しかもMLB関係者たちからリスペクトされていました。でも、この人物は野球選手ではありません。
答えは野球選手ではありません!
A.バド・セリグ元コミッショナーです。運営側のトップで、1998年7月から2015年1月までMLBのコミッショナーを務めた人物です。
日本のプロ野球界では、スーパースター選手の年俸ばかりが話題になります。 例えば、日本ハムファイターズだった大谷選手は、2.7億だったり、福岡ソフトバンクホークスの柳田選手は5.5億円だったり。。。
本場アメリカでは、選手でなくても経営のプロもまた、成果を挙げれば「何億といういう高額年俸を稼げる」という象徴的な実例です。
スポーツ・ビジネスは裏方の仕事ですが、報われない仕事ではありません。やりがいがあります。評価を受ければ、選手よりも長い期間、選手以上の報酬を手にすることもできる、魅力的な仕事なのです。
ちなみに、NPB(日本野球機構)のコミッショナーの年俸は「2,000万円」と言われています。勤務が「週に1回、黒塗りの車の送迎でコミッショナー事務局に顔を出す程度」と聞かされたら、「高すぎる!」と感じるファンが多いようです。
けれど、ビックリすることにMLBのコミッショナーはその100倍の20億なのです。 この数字に、日本のプロ野球とMLBの根本的な違いがあります。
なぜ、MLBのコミッショナーは高額報酬をもらうことができるの?
高額報酬をもらうだけでなく、周囲がその報酬額に納得するMLB
日本のスター選手がMLBと契約するたび、“高額年俸”が話題になります。NPB(日本野球機構)では、長く活躍を重ねた主力選手で3億円くらいです。
年俸5億円に達する選手は、先ほど紹介した福岡ソフトバンクホークスの柳田選手のようにごくひと握りです。けれど、このクラスの選手がMLBに渡ると軽く10億円を超える年俸で契約できます。
2014年に田中将大投手がニューヨーク・ヤンキースに入団したとき、契約額は7年で1億5,500万ドル、当時のレートで約160億円と報道されました。年俸にすれば約23億円です。日本とは全く桁が違いますね。
つい20年前まで、NPBとMLBのビジネス・スケールはほとんど同じだった?
ここにひとつのデータがあります。NPBとMLB、それぞれの売上金額です。
・1994年の売上
NPB:1,200億円
MLB:約14億ドル(約1,120億円)・2012年の売上
NPB:1,200億円
MLB:約75億ドル(約5,600億円)以上※それぞれ当時のレートで日本円換算
日本のプロ野球の売上が横ばいで変わらないのに対し、MLBは約20年で5倍以上の成長を遂げたのです。
一体、何があったからこの差が生まれたのでしょうか?
MLBの野球が20年前より5倍面白くなったのでしょうか。選手のパフォーマンスが5倍素晴らしく伸びたのでしょうか?
そうではありません。この差が生まれた最大の要因は、各球場で展開される試合や、選手たちのパフォーマンスをどのように収益に変えていくか?
つまり、ビジネスにたずさわる担当者の意識改革、そしてビジネスの仕組みそのものの変革にありました。
活躍すれば年俸が上がるのは選手だけじゃない!
その先頭に立ったのが、1992年からコミッショナー代理に就任したバド・セリグです。コミッショナーが「MLBの最高経営責任者」として経営改革を進めた結果、ファンが戻り、売上がうなぎ上りに伸びているのです。
日本はあまり経営に深くかかわりませんが、アメリカは違いました。最高経営責任者は改革をどんどん進めて行くので、その点が大きく違います。
経営のプロとして、4,000億円を越える増収を実現したからこそ、退任する年には年俸が20億円を超えていたというワケです。
活躍すればするほど、年俸が上がるのは選手だけではありません! 経営のプロもまた評価を受け、高い報酬を得ることができるのが本場アメリカのスポーツ・ビジネス界です。
メッセージ
もし、皆さんや皆さんの周りでスポーツを仕事にしたい生徒や、アメリカや海外で働く事に興味があれば挑戦して欲しいです。
私、ヨシ・岡本も皆さんをサポートしたいと思いますのでもっと話を聞いてみたい!と思ったらこちらまでコンタクトくださいね!
noteの電子配信版もありますので、見てみてください。