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【#メジャ就】高校生がスポーツビジネス界に就職するために知って欲しい2つの仕事の存在

ドラフトカフェ編集部 2018.11.27
男子高校生、野球男子

スポーツ・オペレーション部門とビジネス・アドミニストレーション部門

ここまで、アメリカのプロスポーツ球団の経営を説明してきました。まだ少し難しいかもしれないので、日本と比較しながらもう少し詳しく説明していきます。

4大メジャースポーツでは、大きく2部門で運営されています。 それは、スポーツ・オペレーション部門とビジネス・アドミニストレーション部門です。スポーツ・オペレーションとは、簡単に言えばチーム作りをして、強化していき魅力あるチームにすること。そのトップがゼネラル・マネジャー(GM)と呼ばれる人です。

 

スポーツ・オペレーション部門 

スポーツ好きな高校生の将来

実は、日本のプロ野球の球団にもGM制が導入されていますが、アメリカのゼネラル・マネジャーは、日本の球団の責任や役割りとは違ったところがあるのが特徴です。
たとえば、日本では与えられる権限の大きさが違い、ベースボール・オペレーションの責任者という事になりますが、監督やコーチの人事権、選手の編成権を完全には握っていません。

ゼネラル・マネジャーがチーム運営のプロであるのに対し、日本の多くの球団代表は親会社から派遣された野球の素人で、その道のプロではありません。いずれは親会社に復帰するため、親会社(もしくはオーナー企業)の意向にそった運営にならざるを得ないのが現状です。

 

広島カープは親会社を持たない市民球団として誕生

もちろん一部では、独立した企業経営を目指している球団もあります。もともと親会社を持たない市民球団として誕生した広島カープは、現在も親会社の宣伝色がほとんど見られません。ファームチーム(2軍)は2000年から「湘南シーレックス」に名称を変更して、地域密着型の独立した経営を目指しています。同じく、オリックスブルーウエーブの2軍も同年から「サーパス神戸」と名称変更。独自のチームスポンサーを持って、親会社に頼らない運営を進めています。しかし、こうした球団経営はまだまだ主流ではありません。

湘南シーレックスは2010年に終了、サーパス神戸は途中サーパスに名前を変更した後、2008年にスポンサーとの契約終了で通常の2軍に戻っています。

対してアメリカMLBのゼネラル・マネージャーはチーム作りのプロとして、絶大な権限を持っています。監督やコーチなどのスタッフの選定や、ドラフト選手の選定、トレードまですべての決定権を持っています。オーナーといえども簡単に奪うことができない権利です。もちろん、ニューヨーク・ヤンキースのスタインブレナーのような「お金も出すけど、口も出す」といったタイプのオーナーもいますが、それはごく例外です。

チームの不振が長く続いたときは、もちろん責任を強く問われます。解雇も日常茶飯事です。そうした処遇は、プロなのですから当然でしょう。

 

ビジネス・アドミニストレーション部門 

ヨシ・岡本

もう一方のビジネス・アドミニストレーションとは、財務、経理、総務、法務、コンピューター業務、広報……などの事務方で、スポーツ・オペレーション部門以外のすべての業務です。そして私が携わってきたマーケティングもここに含まれます。

球団におけるマーケティング・オペレーションとは、チケット販売やグッズの企画・販売、スポンサー獲得、テレビ中継に関する業務など、ファンや観客、スポンサーを相手にした業務で、いかにして売上げを伸ばすかを考え、実行する部門です。日本にもプロ野球球団にマーケティングの部署は存在しますが、その内容を比較すると、アメリカのそれは全く異なる次元です。

 

お客様が喜んでくれることつくり出す仕事

アメリカのスポーツ・ビジネス界で働いていると、よく“Who pays your salary?”(誰が君に給料を払っていると思いますか?)とか、“Who makes you promote?”(誰が君を昇進させると思いますか?)と問われます。

さらに続けて、「ヨシ。それは会社じゃないぞ、すべてはお客さん、つまりファンとスポンサーだ。お客さんがお前の提案を信頼して、購入し契約してくれるから、会社もお前の能力を評価して、給料を払いボーナスを払うんだ。だから、まず客さんの立場に立って、お客さんが喜ぶ仕事をしなさい」と注意されます。

MLBなどのメジャースポーツ球団では、チケット販売でも、1試合ごとのチケットからシーズン・チケット、スイートチケットなど様々な種類があり、それぞれセールス担当がいます。同様にスポンサー獲得でも、場内の看板やプログラムや中継のテレビ、ラジオへの広告スポンサー、プロモーション企画イベントのスポンサー、場内出店。そしてスイートチケット購入企業も大事なスポンサーであり、その多くは担当者が異なります。単にセールスするのではなく、購入や契約することでいかに喜んでもらえるか、マーケティングの工夫を凝らし、アフターケアをするのです。

 

ビジネスチャンスの見出し方

ビジネス

ところが、日本では前述のように読売ジャイアンツ球団はチケットを販売していません。巨人の主催チケットは、親会社である読売新聞社のスポーツ事業部が販売しています。

一方、東京ドームの場内看板は東京ドームが販売しています。ですから、例えば高額の看板スポンサーに優先してシーズン・チケットを販売するというようなことは実際にやっているのかもしれませんが——その都度、読売新聞社と東京ドームの問で調整が必要になります。また、そのスポンサー企業の要望に対し一元的に処理できません。

プラチナ・チケットと呼ばれる入手困難な人気チケットは、その人気を利用すれば、観客にもスポンサー企業にも喜んでもらえるプロモーション企画が毎試合でも考えられるはずだと思います。アメリカのスポーツ・ビジネスマンが見れば、もっともっと人気も話題も盛り上げる企画を無数に提案することでしょう。ここに大きなビジネス・チャンスを逃しているといえます。

 

アメリカでファンサービスがよく行われる理由とは

男子高校生

また、アメリカではビジネス・アドミニストレーションのPR(パブリック・リレーションズ)担当がゼネラルマネージャーを通して、監督やコーチ、選手に、ファンサービスの要望を出すことがよくあります。具体的には「今日は、試合前にファンの前に出て、サインをしてやってくれ」とか、「明日、大きなスポンサーのディナーがあるから、ちょっと顔を出して、挨拶してくれ」といったことです。

さらに、前述したようにアメリカのプロスポーツは地元コミュニティーに対し積極的にチャリティ活動やボランティア活動を行なっています。病院や福祉施設、あるいは学校を訪れて、仕事の手伝いをしたり、集めた寄付金やプレゼントを贈ったり、スピーチをして、喜んでもらう活動です。こうしたPR活動はビジネス・アドミニストレーションのとても重要な仕事です。そして、そのことをメディアに報じてもらうことは、ビジネス・アドミニストレーションの広報担当者の大事な役割になります。

日本の球団では広報担当者の大半が選手のOBといった、いわゆる広報のプロではないため、なかなかそうしたことに気が付かないのも現実です。この原因も先ほどの球団代表と同じように、球団のフロントが親会社からの派遣、もしくは片手間で担当する人を中心に構成されているためです。時間をかけて各担当のプロを育てようという意識が生まれにくいのです。

 

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