「自分が働いているイメージが湧かない・・・!」
企業で働いたことのない高校生にとっては、OLやサラリーマンが、会社でどんなことをしているのか想像がつきにくいもの。
そんな状況の中で、自分がどの分野で働きたいのか決めるのは大変難しいですよね。
そこで今回は、「経理事務」と「会計事務」のお仕事がどのようなものか紹介していきます。
少しでも、働くことに対してイメージを持っていただければうれしいです。
経理事務と会計事務の違い
経理事務と会計事務の違いの説明をするにあたって、まずは会社の経理・会計の全体的な流れをご紹介します。
まず、会社は日々、取引を実施しては、その内容を記録として残します。
例えば、得意先Aに対して100万円分の商品を売上げたとすれば、売上高100万円と記録するのです。
会社は、そういった記録の積み重ねを、年度末(会社によって異なります)に集計して、会社の経営成績として企業外部に公表しなければなりません。
なぜならば、経済活動に必要な資金を提供してくれている株主等に対して、会社は業績を報告する義務が課せられているためです。
さて、業務フローについて分かったところで、経理事務と会計事務の違いについてご説明します。
経理事務は、上記の業務フローにおいて、日々の取引の記録と外部に公表する資料を作成するのが仕事です。これに対して、会計事務は、経理事務によって作成された資料が合っているかどうかチェックをするのが仕事です。
もちろん、判断が難しい部分については、専門的な国家資格を持つ人に委ねなければなりません。
もっと知りたい!経理業務
では、入社一年目の経理社員は、どのようなことをするのでしょうか。
会社にもよりけりですが、業務のひとつとして現金の管理などをします。
最近は少なくなってはきているものの、現金での取引はやはり生じます。そこで、入金出金の記録をつけて、一日の終わりに金庫に入っている現金をカウントして、枚数に間違いのないことを確認します。
他にも業務はありますが、最初のうちは簡単な管理面の仕事が多いです。そして、経験を重ねるごとに、難しい仕事が増えてくるのです。
能力が認められると、外部に提出する重要資料の作成もできますよ。その分、責任も重くなりますが、大きな仕事ができるので、達成感もひとしおです。
もっと知りたい!会計業務
会計事務は、基本的に会計士の補佐的な業務をします。エクセルやワードなどを使うことが多く、イメージとしては企業の一般事務を想像していただければ良いでしょう。
会計士が、監査を行うにあたって、会社資料を使用します。
会社資料は、そのままでは見にくかったり、分析に向かないフォーマットであることもあるので、そういった会社資料を見やすくしたりするのが仕事です。
つまり、会計士が仕事をスムーズに行えるように手助けを行うのが、会計事務の仕事なのです。
補佐とはいっても、全く会計が分かっていないのでは、話にならないので、簿記の資格を取得することが推奨されています。
まとめ
今回は、経理事務と会計事務の違いについてご紹介しました。
そもそも経理と会計は、似たような意味として用いられることが、往々にしてありますが、実は別物なのです。
経理は、会社の経営状況を管理し、業績資料を作成するのが主な仕事です。
これに対して、会計は経理が作成した資料が正しいかどうかについて検証を行うのが仕事です。
どちらも、細かい作業が得意な方、また人とコミュニケーションを取るのが好きな方が、望ましいといわれています。自分の興味や性格に照らしあわせて、色んな職業を知っていきましょうね。